愛犬の歯周病を予防!口腔内の健康に役立つ栄養管理の対策とは

歯周病を予防

歯を侵す疾患の発生率が高く、
外科的な処置が必要とする障害で、最も多いのが歯周疾患のようだ!

また、60~80%が、歯周疾患が認められていると報告されている

逆に、歯の組織に虫歯菌が感染して歯が溶かされてしまう「虫歯」は、
口腔内が、弱アルカリ性のため、虫歯菌が繁殖しにくいとされている

歯周疾患とは

歯肉(しにく)、歯槽骨 (しそうこつ)、歯根膜 (しこんまく)、セメント質
などの歯周組織におこる病気の総称

画像の説明

歯周病とも呼ばれていて、歯肉炎(歯肉の炎症だけに留まったもの)と、
歯周炎(骨まで溶けてしまったもの)に分けられる


歯周病とは

歯と歯茎(歯肉)の間、いわゆる「歯周ポケット」に細菌が入り込んで、
歯肉が炎症を引き起こす、更に歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしてしまう病気

歯垢と歯石の違い

歯垢(プラーク)とは、細菌の塊
歯石とは、歯垢が硬くなったもの

歯垢(プラーク)は、食後の後の数時間で形成され
数日を掛けて、歯石となってしまい、歯周病の原因となる

これは、人でも同じことですが、
食べた後に、歯垢を取り除く「歯みがき」が大切になると言う事です!




歯周病の原因

歯周疾患(歯周病)を引き起こす原因は?

① 品種

小型犬種(短頭種)は、

  • 叢生(そうせい)歯が部分的に重なってしまう状態
  • 乳歯遺残や過剰歯などによって、不正歯列を引き起こしやす傾向
  • 咬合異常は、特にプラーク(歯垢)が残りやすく歯磨きがしにくい
  • 開口呼吸の傾向があり、口腔内が乾燥して口腔内組織を刺激する傾向がある



② 年齢

高齢に伴い、頻繁に重度の歯科疾患が発生する

「歯石の蓄積、歯肉の炎症、根分岐部の露出度、欠歯」など
加齢によって、口腔内のトラブルが年齢と共に増加する

また、唾液流量の減少、抗酸化能の低下など、口腔内に好ましくない影響は、
年齢による変化があるかもしれない!と言われている

「口腔内治療は、ほとんど受けていない」のも実情で
特に、その場合は、歯周疾患の発生率が高くなってくる



③ 免疫力が低下

免疫応対によって、歯周病原体が全身への感染を防いでいるが

免疫応対が、ひときわ悪い場合は、日和見感染(健康な動物では感染症を起こさないような病原体)が引き起こしやすく、全身の感染を悪化させる



④ 適切なホームケア不足

口腔内の健康で、最も重要なのが、適切なホームケア
日頃からの歯のケアと、定期的な口腔内検査が効果的となる


歯のケアを怠ってしまう(導守)できない理由として

  • ケアによる恩恵が理解できていない!効果に気が付かない!
  • 生活を拘束される!面倒になっている!
  • とりあえずケアは行っているが、技術的に曖昧!


歯周病の予防するために必要なことは「歯磨き」で、
汚れをしっかり落とすことが大切になってくる

歯磨きと共に口腔内チェック!

1.口臭が無いか?
2.目だった汚れはないか?
3.歯茎が変色(赤黒)していないか?
4.腫れていないか?出血していないか?

画像の説明



人であれば、歯が病むと歯医者さんに行って治療を受けますが
犬の場合は、痛みを訴えたりしません^^;

ですので、飼い主んさんが常に観察する必要があり
定期的に、口腔内検査をするのも良いかと思う!

ほっておいてしまうとことで、
膿が出て、場合によっては、皮膚にまで炎症を起こします

また、歯周病の治療には、全身麻酔での処置となるので
ある程度の、リスクも伴うことになってしまいますよね!




口腔内の健康に役立つ栄養管理

食餌の食感

フードの食感(軟らかいフード、硬いフード)は、
歯石や歯周炎を、与える要素となりうると考えられていて

軟らかい食餌だと、硬い食餌で比べると、歯石の蓄積量が増加して、
歯周疾患の発生率が上がる、また、進行度が進むと示されている

ウエットフード、セミモイストフードに比べて、ドライフードは歯垢の蓄積が少ない


食感がはっきりさせたフードには、口腔内を健康に働かせるとされ
線維」を含むフードは、天然の歯ブラシ効果があると考えられている

「咀嚼(噛むこと)を促し、歯肉のマッサージ効果、歯肉の角化の促進、
プラーク(歯石)の蓄積量の低下」をもたらす


特に、口腔内の健康を目的として作られたフードは、
「歯垢、歯石、歯肉炎」を軽減する

「線維」が特有の形態構造で、特殊な製造工程を得たフード
獣医口腔衛生委委員会(VOHC)認証シールがあるものは試験で立証されている

例えば、1粒中の線維配列にも拘り、1粒の大きさと形状のもの
※ 単に、粒を大きくする、形状を変えるだけでは適切ではない

あくまでもウエットタイプ等に比べればの話で、ドライフード全般が、クリーニング効果がある認識は間違いで効果はほとんどないと報告されている

但し、(VOHC)認証シールがあるものは、歯垢の蓄積は明らかに減らして、歯肉の健康を維持していると研究データがあるようです!




抗酸化物質

酸化ストレスは、歯周疾患の病状を発生に重要と考えられていて
歯周炎や歯肉炎などにかかった犬は、抗酸化酵素が低下しているとの報告がある

体内で合成されている「抗酸化物質」も多いが
加齢と共に、活性酸素が増えて、抗酸化酵素が少なくなってきます

また、歯周疾患にとって、「ビタミンE、ビタミンC、セレニウム」は、
抗酸化作用のカギとなる栄養素として知られています!

愛犬の老化により積極的に取りたい栄養素!抗酸化物質とは

ビタミンE(α-トコフェロール)

ビタミンE(α-トコフェロール)は、血漿、赤血球、組織内の脂溶性抗酸化物質で

ラジカルが周囲の脂肪酸や細胞膜蛋白を酸化するよりも速く
脂質活性酸素を除去することによって、脂質の酸化を防ぐ


ビタミンC(アスコルビン酸)

ビタミンC(アスコルビン酸)は、細胞にとって最も強力な還元剤
「ビタミンC、グルタチオン、フラボノイド」を、再生させて再び働かせる


セレニウム(セレン)

脂質酸化を抑制するビタミンE(α-トコフェロール)の活性も助ける




カルシウム、リン

低カルシウムと高リンは、特に、歯槽骨の吸収(溶ける)が明らかで、
歯周病が進行してしまうと、歯槽骨を破壊されてしまう

また、二次的栄養性副甲状腺機能抗進をもたらすと考えられている

歯周病のステージが進行すると、歯根を支えている骨(歯槽骨)が溶けてしまい、
最終的に、「歯が抜け!骨に穴が空き!感染がどんどん広がっていく!」


歯周疾患の多くは、「低カルシウム」若しくは「高リン」或いはその両方!

「低カルシウム」「高リン」が、歯周疾患の原因とはなりえないが
歯周疾患の進行、或いは、歯槽骨の吸収がますます悪化することに関与している!

通常のペットフードでは、カルシウム欠乏は考えずらいが、
手作りご飯など、自家製で与えている場合にカルシウム欠乏が生じやすいので注意



ビタミンの欠乏

歯周疾患と、ビタミン(A、B、C、D、E)の関係性があり

  • ビタミンA欠乏
    辺緑性歯肉炎、歯肉の変形、歯槽骨の吸収(溶かす)が引き起こすと報告されている
  • ビタミンB欠乏
    歯肉の炎症、粘膜上皮壊死、歯槽骨の吸収(溶かす)が引き起こすと報告されている
  • ビタミンC欠乏
    抗酸化効果、コラーゲンの合成に役割を果たす
  • ビタミンD欠乏
    「体内カルシウム恒常性、歯周、歯根膜、歯槽骨」に障害を与える
  • ビタミンE欠乏
    抗酸化効果


ビタミンDは、血清中カルシウム濃厚のコントロールにも関わり

ビタミンDが欠乏したりするとカルシウムとリンのバランスが崩れてしまい
二次的栄養性副甲状腺機能抗進(全身の骨がもろくなり、圧迫骨折を起こす)





「歯垢・歯石」の予防

「歯垢・歯石」の予防

デンタルケアの基本は歯ブラシによるブラッシング

歯垢は、ケアによって除去されますが、
歯石になってしまうと、簡単に除去するのが難しくなってくるので

毎日の歯磨きで、ブラッシングして
歯周病の原因となる、「歯垢」を除去することが歯を健康にする


噛むグッツ

噛むことで、唾液をだすと、
口腔内のウォッシング効果が高まり、歯垢の付着予防には効果がある

「噛むグッツ」は、唾液の分泌を促進させることが出来るので、
しっかり噛める「噛むグッツ」は、歯石予防に役立ちますね!


ドッグフードの見直し

「歯の健康維持をサポート」と言った、ドッグフード(デンタルフード)
特殊な製造工程を得た、特殊な形状と大きさを得たフード

獣医口腔衛生委委員会(VOHC)認証シールがあるものは
世界的にも認知されていて、製品の効果に信頼性があるとされている