ドッグフード「成分表」の見かた!適正な成分分析値はどの程度

「成分・分析値・エネルギー値」

ドッグフードのパッケージには

原材料の他に、「成分」の表記があり、義務付けに近い認識で表示されている

正式には、「ペットフード公正取引協議会」により定められていて
ペットフード安全法(農林水産省と環境省の共管)で定めている表示基準より、

更に、詳しく表示することを定められているので、
国内の製品に関しては、日本の表示ルールとして浸透されています!


ペットフード公正取引協議会とは、約70団体が加入されていて、
ペットフードの表示に関する規約などを制定(自主基準)している

非会員社に関しての義務と責任(違反・罰則)は、適用されませんが
「公正競争規約」は、非会員にも広く普及し共通理解されていて重要性が伺える


表示の規約



ペットフード安全法
「①名称、②賞味期限、③原材料名、④原産国名、⑤事業所名および住所」


ペットフード公正競争規約
5項目に加えて「①ペットフードの目的、②給与方法、③成分、④内容量」

「原材料に関しては、使用量が多い順に記載すること」
「添加物に関しては、名称だけでなく使用目的も記載すること」と定めている


成分に関しては、メーカーによって

「成分」とか、「成分分析値」とか、「保証成分」とか、「保証分析値」とか、
「保証栄養分析値」とか、「成分値」とか、「栄養成分」とか



成分表には、タンパク質から始まって
タンパク質、脂質、繊維質、灰分、水分」と記載されているが

原材料と同じく、重量比が多い順から、順番に記載される

人間と同じく、犬も6大栄養素が必要不可欠となり、

「タンパク質・脂肪・繊維質・灰分・水分」は、選ぶ際の指標になる

犬に必要な(五大栄養素)とは!愛犬の栄養管理のポイント




成分

成分は、主な「栄養素と水分」
「タンパク質、脂質、繊維質、灰分、水分」

その他の成分

カルシウム、リン、オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸、カリウム、マグネシウム、鉄、銅、亜鉛、クロール、ナトリウム、セレニウム、EPA+DHA、タウリン、アルギニン、ビタミン、パントテン酸、ニコチン、ビオチン、葉酸、コリン、食物繊維




分析値

「タンパク質、脂質、繊維質、灰分、水分」の重量比が記載
「〇〇 % 以上、以下」と、最大値が記載されている

粗タンパク質
〇〇 %以上
粗脂質
粗繊維

〇〇 %以下
粗灰分
水分


その他の成分値に関しては、各メーカーが自主的に表示している場合がある
(細かな栄養分析値を表示することで、安心感を与えられることから)



エネルギー値

エネルギー値は、フードの100g当たりのカロリー含有量が記載



「粗〇〇〇」ってなんだ!

例えば、成分表を見ると、「粗タンパク質、粗繊維」とか
「粗」と付け加えられている場合があります

この「粗」は、何を意味しているのか?
これは、「この成分には少し他の物が混ざっているかも」という意味で

特に、天然の素材を使っていると、厳密な量を計算するのが難しいため
「粗」という表現で、若干異なるかも?「およそ」という意味合いになりますね




タンパク質とは

タンパク質は、体を作ったり、維持する上で重要な成分で
健康な体を作る為にも、タンパク質が大きな役割を担っている

タンパク質が、一番最初にくる成分で、一番、気に掛ける成分でもある
「20%以上」や「30%以上」など、商品によって幅がありますが、

ライフワークによって、選択する上で、大きな指標になる

例えば、成長期の子犬であれば、体を作る大切な時期なので
当然、タンパク質が多く必要になりますし、

腎臓機能が低下など、高齢や病気によっては、
あまりタンパク質を摂取させれない場合もあり、調整が必要になる

例えば、腎臓サポート用のドッグフードであれば「タンパク質10%以上」とか

AAFCOで設定された最低要求量

栄養素AAFCO
幼犬用基準
AAFCO
成犬用基準
タンパク22.5 % 以上18.0 % 以上

※ 水分を取り除いた乾燥重量比

一般標準の目安

栄養素標準
幼犬用基準
標準
成犬用基準
タンパク27 % 以上23% 以上

※ 水分が含まれている重量比






脂質とは

脂肪の一番の働きが、エネルギーになることで、

三大栄養素(タンパク質・脂肪・炭水化物)の中でも
脂肪が、少ない量で最もエネルギーを得ることができる

不足することで、 免疫力の低下、皮膚炎、皮毛のトラブル、
逆に過剰に取り過ぎると、肥満や内臓疾患の原因となる

AAFCOで設定された最低要求量

栄養素AAFCO
幼犬用基準
AAFCO
成犬用基準
脂質8.5 % 以上5.5 % 以上

※ 水分を取り除いた乾燥重量比

一般標準の目安

栄養素標準
幼犬用基準
標準
成犬用基準
脂質18 % 前後/15 % 前後

※ 水分が含まれている重量比






繊維とは

炭水化物は、消化酸素に分解される「糖・でんぷん」と
分解されない「繊維質」に、分けられます

「糖・でんぷん」は、エネルギーに活用されますが、 ※「糖・でんぷん」の重量比の表記はない
「繊維質」は、便の量を増し大腸の働きを促すことに役立つ

また、一部の「繊維質」は、
大腸内の細菌により分解されて、腸内環境を整えるのに役立つ

AAFCOで設定された最低要求量

栄養素AAFCO
幼犬用基準
AAFCO
成犬用基準
繊維設定基準無し設定基準無し

※ 水分を取り除いた乾燥重量比

一般標準の目安

栄養素標準
幼犬用基準
標準
成犬用基準
繊維3 %~5 % 前後

※ 水分が含まれている重量比






灰分とは

灰分とは、ミネラルを指していて

主要ミネラル「カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、マグネシウム」など
準量ミネラル「鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン」など

ミネラルは、比較的多くの量は必要としませんが、
体の機能を維持する上で、重要な役割を果たすので、欠くことができないものになる

AAFCOで設定された最低要求量

栄養素AAFCO
幼犬用基準
AAFCO
成犬用基準
灰分設定基準無し設定基準無し

※ 水分を取り除いた乾燥重量比

一般標準の目安

栄養素標準
幼犬用基準
標準
成犬用基準
灰分7 % 前後

※ 水分が含まれている重量比






水分とは

ドッグフードの種類によって、含まれている水分はことなりますが
ドライタイプの場合は、10%以下の表記になる

水分補給は、重要で常に補給する必要がありますが、
通常は、個別に与えることになるので、

ドッグフードに含まれている水分の「多い少ない」は、特に問題ではない




「成分分析値」・・・・・・まとめ

ドッグフード(総合栄養食)は、
「タンパク質、脂質、繊維質、灰分、水分」の重量比を目安に

ある程度、選ぶ基準にはなるが
基本的に、総合栄養食は、健康を考慮したフードとして提供され

栄養バランスが整ったものを指すのが「総合栄養食」なのですが・・・
ただ、原材料に関しては、質が悪い傾向が強いです^^;

例えば、成長期の子犬用として、タンパク質が30%の物を選んだが、
原材料が、植物性タンパク質がメインのものだった!


これでは、成長期の子犬に与えるドッグフードとして、あまり好ましくない
確かにタンパク質を与えるべきだが、やはり「動物性タンパク質」を選ぶべき!

そう言った意味では、

質が良い原材料を、提供しているドッグフードを見据えながら
成分をチェックして、選ぶ基準として考えてほしいところですね!


栄養素標準
幼犬用基準
標準
成犬用基準
タンパク27 % 以上23% 以上
脂質18 % 前後15 % 前後
繊維3 %~5 % 前後
灰分7 % 前後







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